占い体験 ③
若い頃の最終目標、『最高に好きな人と幸せな結婚!』だった私は男性占い師さんのところにはすっかりご無沙汰となった。
あの頃最初からずっと言われていた、
『自分で人と人を繋ぐ仕事をして、周りを幸せにしてから良い人との結婚はやってくる』
と言われていたが、今の私の現状を見れば当たっているとも言えるかもしれない。
まだ、自分らしい仕事をしていないので結婚もしていない。
そんな私が、数年ぶりにまたその男性占い師さんのところに行く事になった理由は家族の問題である。
私は両親のお陰で苦労する事なく幸せに、やりたい事をさせて貰いながら育てて貰った。
親は戦中生まれ。小さな頃からとても苦労した人で、家庭環境も良くなく親戚や歳の離れた兄弟にたらい回しにされ、生まれ故郷から遠く離れた高校に通い、兄弟で暮らしていた。だから、自分が家族を持ったら人一倍家族を大事にしようと考えてくれていたのだろうと思う。
私は本当に幸せで、親は一生懸命働いてくれ兄弟共に大学まで行かせて貰った。
だが、退職直後から体調を壊し再就職は難しく病院に通っていた。結局、脳梗塞からの認知症。介護はどんどん必要になったがありがたい事に暴力や暴言はなくいつも家族に謝罪と感謝の言葉をくれた。
その言葉が、約10年私達家族が病気を受け入れ、支えとなっていた。
ところが、とても寒いクリスマスに再度脳梗塞を起こし緊急入院。大事に至らなかったが、一気に悪くなり暴言を吐いたり、少し暴力的になった。
私は最初はあんなに穏やかだったのに、急に変わってしまった事にショックを受けた。
更に病院に治療は終わったからすぐ出て欲しい、ただこんなに悪ければ、なかなか受け入れてくれる場所もないだろうと言われ、どうれば良いかわからず、本当に困った。
その時に、あの占い師さんの所に急に行きたいと思った。